600Vまでのひまつぶし企画
2006.8.15

今回はこうでした その1


では早速 今回の舞台写真を 軽くお話とともに紹介してまいりましょう

 

***

 

1. 電車遭遇

 

車掌 「ご乗車中のお客様にお知らせいたします

     このたびは松岡フジコシ君回想電車をご利用いただきまして

     まことにありがとうございます

     さて次は葬式 フジコシ君の葬式でございます

チカ 「フジコシの葬式って、さっき行ったし」

 

 

2.フジコシの葬式

 

友人 「フジコシ君のお父さん、フジコシ君どうして」

父  「どうしてだろうね 原因はまだわからないんだ」

 

 

友人 「どうだろうみんな ここはフジコシの冥福を祈って、大学校歌を大いに歌おう」

 

小骨たっぷりカルシウム 骨まで食べよう長良の鮎

骨がないのはクラゲだけ 焼くとおいしいイカの軟骨

ほほーほほほー 骨大学 ほほほ

 

アヤ  「今でも目を閉じると 研究室の片隅で

      路面電車の1000分の1模型を作っていたフジコシのことを思い出します。

      あれはみんなが一生懸命学会発表に向けて、イカ軟骨を焼いて

      忙しいっていうとき、フジコシ君ったら路面電車廃止反対運動に参加してて

      さぼってばっかりでした。

      そんなある日、突然研究室に戻ってきて こう言ったんです」

フジコシ 「僕、発見しちゃいました」

 

 

電車男 「どうしてこの町から路面電車がなくなっちゃうのか

      僕、発見しちゃったんです

      黒野から徹明町そして関までのこのレール、

      これなんかの背骨に見えませんか」

友人 「っていうか大きすぎ」

 

アヤ 「…どうしてフジコシ 死んじゃったのかな」

フジコシ 「ねえ」

アヤ 「…死人はしゃべるな」

フジコシ 「この電車さあ 僕が作って、今、僕のお葬式に使われてるんだ」

アヤ 「そうだね」

フジコシ 「僕 がんばった。ちょっとかさばるけど」

アヤ 「かさばるとかかさばらないとかのレベルの問題じゃないし」

 

3.出会い

フジコシ 「あれは、あれは僕のお父さんです」

チカ 「いい雰囲気じゃん」

アヤ 「フジコシの親とは思えんね」

 

 

龍 「なんだその態度」

父 「僕、僕ずっと見てました。小春さんのことずっと見てましたー」

母 「きゅん」

龍 「だからなんだって言うんだよお」

父 「僕の大切な人に手をだすなー」

 

4.フジコシ誕生

 

製鉄会社を脱サラし小春さんとゴールインした松岡巧

小春さんの喫茶店を改装し 名古屋名物手羽先で焼き鳥「とりや」を開業した

そして数年後フジコシ君誕生 富士山を越えるでかい男になれと願う両親

店は大繁盛の盛り上がり 

翌年は丸物百貨店を中心に大いに盛り上がる柳ケ瀬商店街は

第一回道三祭りを開催

路面電車は東に西に 人を集めてわっしょいわっしょい

 

 

そして経済大国への足音響く昭和61年 

豊かな人の心にすまう都市伝説が 岐阜県美濃加茂市に現れた

この虚実交えたうわさの風は岐阜柳ケ瀬にも流れ込む

 

5. 口さけ女

 

瑞子 「これでもきれい?」

全員 「うわあああああ」

フジコシ 「逃げる 僕走って逃げるーーー!」

瑞子 「あたしきれいーー」

 

ババ 「口さけ女はポマードが嫌いです」

全員 「ポマード」

瑞子 「うっ」

フジコシ 「効いてる」

全員 「ポマード ポマード ポマード」

 

五十嵐 「何やってんですか」

瑞子 「口さけ女ごっこ。知らないのー五十嵐さん」

 

ちんぴら乱入

 

ちんぴら 「さあ責任とってくださいよ社長さん

      でっかい百貨店が出来て、つぶれちまう店もいっぱいでてくるんじゃないですか

      うちの組の店に客がこなくなったらどう落とし前つけてくれるんだよお」

 

 

社長 「最初はみんな反対してました

     でもそうじゃないだろって でかい百貨店が出来たら

     東は関から 西は大野から 電車に乗ってお客さんが来るぞって

     そうみんなで話しあったんです」

 

 

7.誰の王国

 

龍 「オイルショックでみんな困ってます 誰かが助けを呼んでます

  そうです 私が、柳ケ瀬日の出町、ヤクザドラゴン 龍」

ちんぴら 「なんじゃそりゃ」

 

龍 「ここは君の王国ですか それともあんたの組長さんの王国かなあ

   この町は誰の王国なんだよ  

   なあ、この町はみんなの王国なんじゃねえのかよお」

 

ちんぴら 「…大正時代にさ おれのじいちゃんこの町に来て呉服屋はじめたんだ

      おじいちゃんによくあめ玉買ってもらって、岐阜松竹で映画見たんだ

      でももううちの組じゃ何人も首つってんだよ

      あんたらの話のせいでさあ どうでもいいけどさあ

      返せって言いたいね 返せって」

 

龍  「…やっぱり楽しく見るなら、裏のことなんかわからなくていいんだよ

    人にはいろいろ言えない事情があるから 

    そういうの隠してるから、子猫物語は面白いんだよ」

フジコシ 「お兄ちゃん、お兄ちゃん」

龍  「だから俺みたいなのがさ みんなが楽しく暮らせるように

    裏の世界を掃除するんだよ。それがさ俺の仕事なんだ

    ああ痛。そう思ってみてるとラストシーンなんかいい感じなんだぜ」

フジコシ 「ねえ医者、ねえ警察」

龍  「大丈夫大丈夫」

フジコシ 「大丈夫なの…」

龍  「大丈夫大丈夫…」

 

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