7月公演までのひまつぶし企画
2004.7.16

<舞台写真 その3>

続き。

 

「みなさん、もうあきらめちゃうんですか?」

「…」

「…あの、私、考えたんですけど…

今から、今からやりましょう。卒業式。」

「…はあ?」

 

「…私が言いたいんです。私は伝えたいんです。

 先生が、じゃなくて、教師が、じゃなくて、

 私が、伝えたいんです。

 それじゃダメなんですか?」

「…さっきから言ってるじゃない、それは自己満足だって…」

 

 

「めでたく卒業されるガルベス=レジエーロ君!

 ご卒業、おめでとうございます!」

「先生…」

「ほら受話器こっち向けて!それじゃ聞こえないでしょ!」

 

 

 

「ガルベス君の健闘と、輝く未来へ、

祈りを込めて、私達から、この歌を贈ります」

 

 

「…歌!なんかないの!」

「卒業式っぽい曲なんか、そこらにほいほいないだろ普通」

「待って!なんとかなるかもしれない。」

 

 

「あ、校長先生ですか?すいません、ちょっと電話を

上に持ち上げてもらえますか?」

 

『…本日は、マイストアをご利用いただき…』

 

「これ…蛍の光!」

 

 

♪蛍の光 窓の雪 文読む月日 重ねつつ

 いつしか年も すぎのとを 明けてぞけさは 別れ行く

 とまるも行くも 限りとて かたみに思う ちよろずの

 心のはしを 一言に さきくとばかり うとうなり ♪

 

 

携帯は切れていた。

「ま、気持ちは伝わったよ、きっと。」

「…」

「…あんた、ひょっとして…」

 

 

「さて、帰ろうか」

 

 

あっと言う間に、いつもの様子を取り戻す職員室。

結局はそれすらもが「日常」になるのだから…

 

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